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TOF距離センサ
1.TOF距離センサの概要
TOF(Time of flight)距離センサは、センサ内の投光素子(レーザ)から発した光が対象物に到達後、反射して受光素子に到達するまでの時間を測定することにより距離を検出いたします。検出法としてはDirct方式と、In Direct方式の2種類が知られています。
1.Direct方式
この方法は、投光素子から発した発光信号パルスと、対象物より反射して帰ってきた受光信号パルスの時間差を直接測定して距離を換算する方法です。センサから対象物までの距離をd、パルスが行って帰ってくるまでの時間をΔt、光速をc(約30万km/s)とすると、光が往復して進む距離は2×c×Δtとなります。したがって、センサから対象物までの距離はd=c×Δt/2となります。
2.In Direct方式
この方法では変調した発光信号と受光信号間の位相差を測定することにより距離を検出します。変調周波数をfmとすると角周波数はω=2×π×fmと表すことができます。そのため発光信号の波形をy1=Asin(ω×t1)、受光信号の波形をy2=Asin(ω×t2)と表すことができます。2つの波形の位相差をΔθとすると、Δθ=(t2-t1)・ωとなります。(t2-t1)は光が往復する時間になり、センサから対象物までの距離をdとすると(t2-t1)=2×d/cとなります。したがって、これらを整理するとd=(c×Δθ)/(4×π×fm)となり、位相差Δθを測定することによりセンサから対象物までの距離dを検出することができます。(詳しくは動画をご覧ください)
3.TOF距離センサの用途
TOF距離センサの特徴としてコンパクトで比較的長い距離を測定することがあげられます。この特徴を応用して下記のような用途があげられます。
・家庭用ロボットや産業用ロボットでの障害物感知や対象物との距離測定
・通過等での人体検知
・ドローンで地面から距離を測定することによる飛行制御
・ゴミ箱等での容器の上部と内容物の上端の間を測定することによる内容量検知
上記のことがあげられますがこれ以外でも様々な用途がございます。
2.TOF距離センサ/KMED103C, KMED105C
●製品概要
・KMED10xシリーズはTime of flight(TOF)による距離センサです。
・信号処理ICと発光素子・受光素子による組み合わせにより低コスト・低消費電力での長距離測距を実現しています。
●特徴
・有効距離内で±10%以内の測定精度
・オートゲインコントロール回路内蔵
・I2Cインターファェース対応
●用途
・家庭用ロボットや産業用ロボットの制御
・人体検知などでのセキュリティや省エネの管理